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9GOATS BLACK OUT、今年2月9日の赤坂ブリッツ公演をパッケージしたDVD、『SILENCE』を見ました。

ナインゴーツ オフィシャルサイトの9GOATS BLACK MARTのみの販売。
ディスク2枚に渡り合計およそ3時間の収録。

2013 06 30 9GOATS BLACK OUT : SILENCE



やっと…見ました。

ラストライブ後、ライブに行く前以上に『CALLING』を聞きましたし、ベスト盤が出てからはベスト盤もずっと聞いてました。
『CALLING』はライブ行く前以上に聞いていたのも、あのときのライブが本当に完成度が高くて、次のツアーが楽しみに思えるほどでした。

[ブログ内リンク] : 『“【9GOATS BLACK OUT】 :Last Live 『Silence』at 赤坂BLITZ 2013.02.09.”』


ライブ内容は行ったので知ってるんですけどね。
しかしラストライブ行けたとはいえ、もっと行けば良かった っていうのはあります。

DVDで見ると ドラムtakumiくんの叩きっぷりが素晴らしいです。

DVDとしてのカメラワークは割と良かったです。正面のショットになるとちょっと微妙に思うところはままありましたが、おおむね満足です。ハッちゃんのベーストラブルがよくあったんですけどそれもあんま映ってなかったし。(笑)(MC部分でryoさんが「大丈夫?」と聞いてるシーンは収録されてましたけどw)

というかこうして映像で改めて見ても、やっぱりナインゴーツにはデカいハコが似合うんですよ!

前にDVD『Bright Garden』を見たときにも思ったんですけど、もっとデカいとこで見たい っていう。
ブリッツもたしかにデカいほうなんですけど、もっと先を見たかったんですよ…! …繰り返すようですけど。

現場にいたときは泣くことはなかったんですけど、DVDで見てたらウルッときたのは正直あります。
リリースとしてこれが最後でそれを見てるから っていうのはあるのかもしれませんけど。
最後の“甘美な死骸”とか“8秒”とかヤバいですもの。
エンドロールの“Nuit Blanche de L'auror”もね。

最後にライブ前のオフショットも映像で収録されてました。会場に花が飾られてあったとことか。メガネをかけたハッちゃんとか。円陣組んでるところも良いですねー。


特典映像としてなのか“you”のMVというかステージ上で流れた映像もDVDには収録されてました。
(パッケージに収録内容一覧には記載されてませんでした。)



ブックレットには見開き2ページぶんだけライブの写真が掲載されてました。
殆どがメンバー3人のショットなのですがakayaの…ww スーパーakayaタイムのときの写真が…ww
わかってらっしゃるwwww




活動としてはこのDVDの発表を以って9GOATS BLACK OUTは活動終了。
委託業務先のzoisiteさんによる手紙の受付も今日までとのこと。
(オフィシャルサイトは今年いっぱいは確実に残るようですが。)

いくらこれからも楽曲やインタビュー本は残っていくとはいえ9GOATS BLACK OUTの新たな展開をこれから望めないのは寂しいものです。先が感じられる作品だったからこそ。
今からでも『9GOATS BLACK OUTは解散だけどBaphomet(別名義)は残るよ』とか言ってくれないかなー。無理だろうなー。

今までの活動ありがとうございました。
これまでの楽曲・歌詞 ともに時間が経てばまた聴いた印象、歌詞の解釈がきっと異なるものになっていくだろうというのは、ラストライブ後に音源を改めて聞いてても思ったことです。
生きることを重ねていくことで新たな発見がある。それは不変だなと感じました。















ところでryoさん、次のライブに立つ日が決定してるようで!

<KEEL【Vo:ryo、Gt:aie、Ba:愁、Dr:Tomoi】 @ 2013.07.30 新宿ロフト>

the god and death stars、the studs、deadmanのaieさんに、ギルガメッシュの愁くんに、C4、LaputaのTomoiさんって…!おぉ!!

[外部リンク] : 『7月30日 ロフトプロジェクト スケジュール』(新宿loftHP)

正直ryoさん音楽活動をまたやめてしまうんじゃないかと勝手に不安になってましたがこれは期待!
(日にち的に見にいけませんけど…)



あとakayaさんもなにかしら活動してほしいんですよねー。ナインゴーツでは一貫してサポートというポジションだったけど、正規メンバーだとファンは誰もが思ってると思いますよ。

もちろんメンバー5人みんな…初期サポートをされてたakiさんも。今後の活動を楽しみにしつつ。

2013 06 30 9GOATS BLACK OUT : dalli
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[2013/06/30 00:29] | 9GOATS BLACK OUT
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9GOATS BLACK OUT ベストアルバム、『ARCHIVES』を聞きました。

2013 06 29 9GOATS BLACK OUT : ARCHIVES


およそ5年に渡る活動の楽曲の中から厳選し、時系列に収録。既存曲は全てリマスタリング仕様。

ベストアルバムにありがちな、「なんでこの曲入ってないの!?」って思うところはありますが。ま、私はずっと追っかけてきたので音源は全部あるんですけどね。
1stフルアルバムの『TANATOS』からの収録が2曲だけか …って思うところはありましたけど。


アルバムとしての特性なのかなんなのか、「詰め込まれてる感」を感じまして、楽曲それぞれのアウトロがぶつ切りになってるように聞こえたのがちょっとアレな印象。
(“690min”は冒頭部分が切られてる。時間としては『devils in bedside』に収録されてた時間から30~40秒ほどベスト盤のほうが短くなってます。“天使”も冒頭部分30秒ほど短くなってます。『Black rain』ver.では前奏があるんですが、ベスト盤ではほぼ歌から始まってます。)
なので<既存曲をそのままベスト盤に音質良くして収録した>というのとはまた違うものになってると思います。

楽曲を多く収録するためにそのように編集した というのが意図かもしれませんが。


“float”は完全に録り直しになってます。
ライブに通ってた人にしてみたら、自然と“float”の楽曲の変化に慣れてきてるのもありますので違和感は無いです。
私もいつから“float”が“アガる曲”になったのか覚えてないです。(笑)
(いくら“浮上する”歌だとはいえw)
今 改めて『devils in bedside』の“float”を聞いたら逆に印象が全然違って新鮮でしたw


曲順最後に位置しているのが未発表新曲の“Nuit Blanche de L'aurore” “夜明けのオーロラ”“白夜のオーロラ” という意味らしいです。
なんていうかですね、楽曲の存在自体は『CALLING』発表時に『LOG』のインタビューで知ってましたけど、どうしても曲の印象が先日のラストライブで最後に流れた曲のイメージなんですよね。
あのエンドロールが流れてる。

この軌跡が美しいものではあるのだけど、これは終わりを告げるもので、幕引きであるとともに新たな始まりでもある。
終わりの悲しみでもあるけれど、新たな光を浴びるようで。「眩暈の世界」という言葉が不安にも希望にも取れる。
オーロラさながら 色んな色を映してるような。



アルバム単位としても 過去のメンバーインタビューでもあったけどディスコグラフィーとして一周・ループしてるんですよね。このベストも“sink”から始まってますし。
最後の“Nuit Blanche de L'aurore”から光を浴びてまた始まって、沈むところからスタートするような。
(なんとなく今思ったのが、子どもが生まれたときに 現実の場にやっと出てきて…リアルに光を浴びるのだけど、これから生きていくのは“現実という地獄”でもある“底”から紆余曲折して…色んな色を受けて生きていくんだなー…ってコトとかね。)
(その“円環”って感じがジャケットからも思うんですけどね。)


ナインゴーツの5年間が集約されたマストアイテムです。

ARCHIVESARCHIVES
(2013/05/29)
9GOATS BLACK OUT

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[2013/06/29 00:19] | 9GOATS BLACK OUT
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9GOATS BLACK OUT, ラストライブ。『Silence』に、2013.02.09.赤坂ブリッツへ行ってきました。


セットリスト
-in Nirvana- (SE)
01. sink
02. 夜想 -nocturne -
03. red shoes
04. BABEL
05. you
06. BLANK BLACK
07. Lestat
08. Canaria
09. 憂鬱と孤独
10. missing
11. raw
12. 揺り籠
13. Heaven
14. Lithium (SE)
15. 追憶は罪
16. Shut up "G"
17. Table Of The Mortal Sins
18. ROMEO
19. SALOME
20. Asche
21. Any
-MC-
22. rip current
23. 願い
-ENCORE 1-
24. Den lille Havfrue
-MC-
25. TANATOS
26. Panta rhei
-MC-
27. Sleeping Beauty
28. HARMS
29. Who's the MAD
-ENCORE:2-
-akaya, takumiによるMC&物販紹介-
30. dye an unease
31. 690min
32. float
33. 軽蔑
34. headache
-MC-
35. 甘美な死骸
36. 8秒
-END ROLL (Nuit Blanche de L'auror)

2013 02 27 9GOATS BLACK OUT Silence 電光掲示板
(赤坂BLITZの電光掲示板の表示)

2013 02 27 9GOATS BLACK OUT Silence 花飾り
(会場入ったとこにあった花。ロビー真ん中にあった。)

2013 02 27 9GOATS BLACK OUT Silence cocklobin花
(一番左手側にあった、cocklobinさんからの花)

2013 02 27 9GOATS BLACK OUT Silence ファン
(その右にあった、ファンからの(?だったと思う)の 花)

2013 02 27 9GOATS BLACK OUT Silence Kaya D花
(その右にあった、Kayaさんと、Dさんからの花)

2013 02 27 9GOATS BLACK OUT Silence amber gris花
(一番右手側にあった、amber grisさんからの花)

36曲。(インスト曲を含めると。)およそ3時間半に及ぶライブでした。
開演前まで流れてた曲はなんだかジャジーな曲で。18時が開演時間だったんだけど当然ちょっと押すもので。そのジャジーな音が一旦途切れたときには「始まるのか!?」って雰囲気になったけど、またジャズな曲がかかりだしたときには会場内に笑いが起こったりしましたね。(笑)

私は下手(しもて)のhati側にいたんですけど、それでもメンバーの顔はなんとなく見れる感じ。
“sink”“夜想 -nocturne-”から始まるので、『devils in bedside』の…最初にリリースした音源からやっていくのかなぁ、なんて思いながら。
3曲目、“red shoes”のあたりでhatiの後ろにいつものAppleの機材に気付きakayaが居るコトにも気付く。(入ってくるときや、序盤の演奏時には位置的に見えなかったので。(苦笑))
“BABEL”後だったかでそれまでぶっ通しだった演奏が一旦間を置いたときにはそりゃあもう「akayaーー!!」って叫びましたよ。えぇ。

MVのあるものはMVが流れて、そうでないものはイメージ映像のようなものが楽曲に合わせてバックのスクリーンに映し出されていました。
個人的には“Table Of The Mortal Sins”のときに流れた映像が好きですね。なんかテクノというか打ち込みが前に出た音と映像で、ナインゴーツの魅せる世界の広さを垣間見たような。

また 楽曲によってはおどろおどろしいような雰囲気を漂わせるものもありましたね。

本編ラストとなった“願い”ではパーン!と光が溢れる演出も。


そしてアンコール。
ryoさんがakayaを指して、
「今日は久しぶりなので この曲を」
と、“Den lille Havfrue”が。
そのあとの“Sleeping Beauty”では
「眠れないときには この曲を思い出してほしい…」
というようなMCがあったような。

このアンコール中、ryoさんは客席に向かって、
「大丈夫?疲れてない?」
と、気遣うこともあり、で、客席から、
「大丈夫ー!!」という声も聞こえてきたり。

また一転して“HARMS”“Who's the MAD”と続くあたりでは、
「行゙げる゙がーー!!」
と煽ったり。(笑)

ここでアンコール1回目が終わり、2回目に。
takumiとakayaのみが先に登場。
takumi:「汗かいたり着替えたりしてるので」
というコトで先にこの2人が物販紹介をする。と。
先ず久々にステージに上がった、“シークレットゲスト”のakayaを紹介する一幕から。(笑)
takumi:「まさかの最初っからのシークレットww」
渋谷www公演以来ということで、
akaya:「そのとき来てくれたコいる?」
と聞くと結構手が上がる。今回の公演に際して、
akaya:「ryoさんから、『マニピュレーターの席は空けておくから』」
と言われたそうな。
takumi:「『オレがいないとなー』だったんじゃなかったスか?」
とツッコミされたり。

本題の物販紹介で、写真集買ったー?とか、リストバンド買ったー?とか。
アートカードのバインダーについての紹介で、
akaya:「何枚入るの?」
takumi:「全部……入ると思います。」
akaya:「…じゃないと困るよねー(笑)」
とか。
takumi:「この初期の頃の顔がよく分からない頃の写真とか!」(笑)
akaya:「キミちょいちょい失礼なこと言うね」(笑)

このあたりで3人がステージに戻る。
ryo:「やー、ライブって色々あるね!(笑)」
と、hatiの方を向いて。今回は特にベースのほうでの音響トラブルがあり、スタッフがステージに入ることがたびたびあったため。
hatiは笑顔で応じる。

そして3人がこれまでの活動の軌跡を喋る。


『その音と言葉が人の心をどう動かすか。』
愛情も 絶望も 希望も 全て含んだ“矛盾”を表現してきた 生も死も肯定してきた。
これで解散だけど こうして出合えた奇跡に。これからも作ってきた音や言葉はCDなどで残っていくけど、これまで共に生きてきたことに“感謝”を――――――。
と。


アンコール2回目の前半は攻め系の曲が続く。
“headache”ではヘドバンしたり拳突き上げたり。そしてなんといっても、
スーパーakayaタイムキターーー!!wwww

待ってました!さすが…!!w これがないと…!!ww akayaの『ふしぎなおどり』……!!ww
これは楽しかった。

また、アッパーな曲が続いている中、ryoさんがhatiを想ってか、肩のあたりをポンポンしながら歌ってたのがなんか微笑ましかった。


再びMCで、その生と死の両方を描いた曲…というコトで、“甘美な死骸”。続けて“8秒”へと。
英語詞の部分は客席から合唱のように歌が響いたほどだった。

さっきはハート型の紙が降ってたけど、ここでは銀テープも舞った。



曲後、万感の思い……といった表情だった。
ryoさんはマイクを通さずに「ありがとう!!!」と。







見てる私としては、あまりにも完成度の高い、充実したライブだったために、これで終わりとは全く思えず、『なんで解散するんだろう?』とずっと思いながら。
メンバーがステージから去り、スクリーンにエンドロールが。

HPに書いてある、これまでの活動の軌跡。バイオグラフィやライブ歴などがスクリーンに流れていく。
これまでのアー写とともに。

この、まさに、終わる。終わりを迎えるというシチュエーション。
いやいや。なんで終わるんだろう。なんでここまでの楽曲・ライブがありながら解散なんだろう。と。
ずっとそんなコトを思いながら。

スクリーンには最後に、今年の春~夏頃に、このライブを収めたDVDと、未発表曲(おそらくこのエンドロールに流れてた…且つ、『LOG』に書かれてた“Nuit Blanche de L'auror”のコトかな)を含むベストアルバムが出るようで。

少なくとも、それまではまだ9GOATS BLACK OUTは終わってない感じですよ。

私ねぇー、解散ライブ っていうものに参戦するのRuvie以来なんですよ。この、あのときとは違った“終わり感”がね。
でさ、
そのライブの翌日に手鞠(現・amber grisのvo.  元・Ruvie)氏が、いいブログエントリを書かれてたんですけど、
[外部リンク] : 『それをひとつの命と定義するならば。』(消極系男子の取扱説明書・手鞠ブログ)
私の中では未だにRuvieも生きてますからね。

忘れないということを。覚えていることを。
ともに生きた、生きていることを。




[外部リンク] : 『9GOATS BLACK OUT、ラストライブ“Silence”、3時間半、35曲を演奏!』(MROCK9)

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[2013/02/27 00:09] | 9GOATS BLACK OUT
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9GOATS BLACK OUT、2ndフルアルバムで且つ、ラストアルバムとなる『CALLING』を聴きました。

2013 02 26 9GOATS BLACK OUT 『CALLING』


ぶっちゃけ、なかなか向き合えなかった作品です。
これまでの9GOATS BLACK OUTにずっと触れてきたからこそ、「なんで?」っていう感じは否めませんでした。

そして最初に通して聞いてみたときには、あまりの9GOATS BLACK OUTの“らしく無さ”にビックリしたというか…。良く言えば“新境地”なんですけどね。
限定盤にDisc 2があるとはいえ、メインは…Disc 1は全11曲。およそ40分で駆け抜けてしまう。

で、時間を置いて、発売してから年を跨いで、歌詞をちゃんと読んだり、公式で発表された解説本『LOG』を読んだりして、ようやっと向き合えてきた次第です。

2013 02 26 9GOATS BLACK OUT 『LOG 2013 [WINTER]』


解散を決めてから…解散が決まってからこうしてオリジナルアルバムを作成する ってどういう心境なんでしょうね。



ryoさん(のインタビュー)曰く、冷たい氷の張った季節・世界から次第に春に向かって芽吹いていく…っていう全体の流れだそうで。

ああぁ、今テレビでlynch.が映ってるわ。シングルタイトルの『BALLAD』が“GULLET”に聞こえたわ。うわぁぁ。なんという因果。(←



1曲目。“you(ユウ)”
曲としては静かに入っていって、徐々に盛り上がっていくんだけど、盛り上がっていくというよりか感情に乖離が生まれていて、頭が冷めてるのと、心の中で寒気が熱量になってしまってるようなもどかしい感情が曲自体に出てる気がしました。
歌詞はインタビューにもある通り、『上澄み不感症 そうだった気がしないか  幕が上がってそれが 降りるまでの性(せい)』っていうところがよく聞き取れて困る。(苦笑)
病気で他界したryoさんの父親を想ったことでもあったり、バンドが解散する心境も含まれてるそうですけど、『幕が上がって~…』のあたりが、単純にステージでの…ライブでのパフォーマンスが生涯の全てであるとも言えるような儚さとも捉えられる気がして、寂しい歌。

なんか冷めてるんですよね。これから終わることに対して、すっごく俯瞰で冷めてる。
「どうせ~」的な。「所詮~だろう?」みたいな。
でも薄っすら願うんですよね。


2曲目。“dye an unease (ダイ・アン・アンイーズ)”
『不安に染める』という意味だそうで。

よくあるアルバム2曲目ポジションのロックナンバーとして受け止めました。
こちらの歌詞もネガティブ系な。けど もがいてる感じかしらね。


3曲目。“BLANK BLACK (ブランク・ブラック)”
楽曲はミドルテンポでズンズン攻めてくるような。

“KATAN DOLL”って何かと思ったんですけど、天野可淡さんによる球体関節人形のコトなんですね。
球体関節人形に対しての造詣は無いんですけど、なんかで見たような気がするんですよねぇ。“D[d:]”さんだったか、雨宮処凛さん関連の本だったか、イラスト季刊誌“S-エス-”の初期で見たんだったか忘れましたけど。

インタビューによると、タイトルの『空白の黒』は、色によるイメージで、一般的に白がポジティブで黒がネガティブだと受け止められがちだけど、白を含んだ単語でもネガティブ要素のあるものがあるから、それはどうなのか?っていうところから、だそうで。(インタビューから改変して引用)

冒頭のメロディに対して乗せる歌いまわしが特徴的で好きなんですけど、メロディありきで歌詞を乗せたとしても、歌詞の意味合い的にこれも前2曲と同様に突き放してる感じがあるので、そこがうまくハマってるように思いましたね。
インタビューによると、解散が決まってからサビ部分を歌詞の書き直しをしてるとあったので、この部分が突き放しでもあるし、自由を委ねられているとも取れるので、寂しくもあるんだけど、そこに寂しさを抱かせてしまうのも、こっちの勝手な都合だな とも思えるもので。
なんとも。


4曲目。“追憶は罪(ついおくは つみ)”
このエントリの最初にも書いたんですけど、最初は歌詞を読まずに聴いてたので、このタイトルも『想うコトがいけないこと』みたいな解釈をしてたんですけど、
歌詞読むと、インタビューにもある通り、まんまの意味で、『罪な人ね…』とかそっちの悲しさを孕んだ罪だとゆー。
静かなバラードですけど、曲の最後の“ジャーン!”ってなってるところは激情を表してるのかしら。



5曲目。“Panta rhei (パンタ・レイ)”
『万物流転』という意味だそうで。
そのタイトルの意味込みで、この歌詞は どストレート。
鍵盤から始まる静かな曲で、曲自体からも無常観が漂う。のちに映像でも併せて見る機会があるんですけど、ドンピシャの好きな世界です。
色んな見てきた景色が巡るのを、今の自分がただ眺める・ただ想う っていうのはどこか物悲しいものですよ。
その触れ合った万物に『袖振り合うも他生の縁』があってね。
物悲しいけど、じんわりと有り難いなぁ、と、感謝が沸いてきたりね。


6曲目。“Shut up"G"  (シャットアップ・ジー)”
前作『TANATOS』で言うと、“Who's MAD”みたいな立ち位置の曲になるのかしらね。
激しい曲に歌い方もすごいので…グロウルっぽいような?まさにシャウト、デス声も交えてるので、歌詞は全然聞き取れないです。(苦笑)
歌詞の解釈をマヌケに解釈すると、「うっせ!ばーか!ばーか!!」みたいな歌詞だと思いますw
たぶん合ってると思うww


7曲目。“Canaria  (カナリア)”
メロとサビの部分が曲調が全然違うんですよね。サビというか「ありがとう ありがとう」の部分とかね。
曲の印象の残り方が違う っていうか。

この歌で歌ってるのは、誰視点なんでしょうかね。「ありがとう」を願ってるのか、願ってる対象が居なくても言い聞かせてるのか。


8曲目。“Asche (アーシェ)”
ドイツ語で『灰』という意味らしいです。

ところでこの曲、前曲の終わりから繋がってるように聞こえて、どこから8曲目になったのか始めは全然気付きませんでした。。。
『LOG』を読んで分かりやすく理解できたんですけど、“灰かぶり姫=シンデレラ”の話なんですね。

前半の曲にも、願いを感じさせる終わり方はあったんですけど、この曲から以降が具体的に(?)光を感じさせる方向へ向かうような。


9曲目。“揺り籠(ゆりかご)”
なんだかジャジーな…ラテンな?雰囲気漂う曲。
「\チャッチャッ/」っていう手拍子も入るので。
歌詞解説読んだ上で歌詞自体を見ると、これもそのままの曲でしたね。
「ゆっくり休んでいいんだよ おやすみ」っていう。(インタビューより)
歌詞カードの最後の節のところで、英語詞2行と日本語詞2行になってるんですけど、どっちも優しい言葉ですからね。


10曲目。“rip current  (リップカレント)”
『離岸流』という意味だそうで。
これはすっごい好きな曲です。ポップに開けていて。まさに光の方向に開いている曲ですね。

個人的に聴いている景色としては“パンタ・レイ”の対になるようなイメージなんですよね。
“パンタ・レイ”はざまざまな景色が過去の憧憬とともに巡るんですけど、この“リップ・カレント”の中では…まぁ、歌詞中に「波」とかあるからなのでしょうけど、そういう何もないところに佇んで、けど明日はあるし っていうような。
それが、現状、絶望か希望かは断定できないんでしょうけど、少なくとも『明日はある』っていう事実だけは明確に示してくれる。そんな印象。


11曲目。“8秒(はちびょう)”
英語詞の部分は賛美歌のような?
歌詞内容はもう全部ですね。このアルバムにおける全ての内容を物語ってるようでもあり、ナインゴーツの活動で示してきた全てのコトを表しているような。

一瞬と永遠がどちらも大切で、万物が訪れる運命や辿っていく揺るぎようも無い事実。

明ける明日への不安に眠る前に掛ける最後の優しい言葉が、明日を輝かす糧ともなれば、
永遠に眠ってしまうものへ対しての最期の言葉が安心を誘ってくれるかもしれない。…親不孝をしていても最後にかける言葉が感謝や優しいものだと安心して天国へ逝ける とも言うらしいですからね。

一瞬が永遠をつくる、一瞬かと思えたものが永遠なもののように感じる。

そしてこれを繰り返すことで日々を紡いでいく ともいえるような。

終わりであって終わりでは無い。
歌詞込みで聴くと、9GOATS BLACK OUTらしいアルバムだなぁ、とも思えるものでした。


で、
Disc 2は、“甘美な死骸”、“any”のMVと、本編未収録曲で、先ず“in nirvana(インニルヴァーナ)”と、“true colors  (トゥルーカラーズ)”が。
歌詞はCD盤面が収まってるところに収録されてたけど、これは解釈とかはよくわかんないですね。
“トゥルーカラーズ”が『正体』『真相』という意味でもあるそうなので、そういうのを含ませて読み込むと面白いのかもしれませんけど、聴きざわりが良いのでそのままでいいのかもしれません。

ボーナストラックがさらにリミックスで収録されてて、初代ドラムのakiさんによる“Ballad No.2 Op52 in B minor Den lille Havfrue”と、akayaさんによる“in the rain -remix-”
…どっちもバラード。どちらも初期曲。
“in the rain”は初期曲の中でも好きな曲なので、こうしてakayaによるリミックスというのもまた良いですね。



意味を捉えながら聴くと、すごく残る歌・曲ばかりなんですよね。
ナインゴーツらしくない って書きましたけど、だからこういうのはもっと後に出して欲しかった っていうのがあるんです。
何枚か、ナインゴーツらしい重厚な世界観の作品を出した後で、変化球を投げてくれるような。
そういった可能性を提示させてくれる作品だからこそ、尚、このアルバムがラストオリジナルアルバム っていうのが…実になんとも言えないんです。

まして、“矛盾”を一つのテーマにして、終わりと永遠を歌ってるワケだからこそ、尚のこと。
utaさんが『LOG』のインタビュー中で、「これは5年後…結成から10年を経た作品」という発言があったと思うんですけど、だったらそこまでの経過込みで、この9GOATS BLACK OUTというバンドを追っていきたかったな っていうのがすごくありますね。
なによりryoさん、『ROCK AND READ 030号』で個人インタビュー受けた際に、
「10年やる」
って言ってたじゃないですか!?

2013 02 26 ROCK AND READ 030 ryo 冒頭ページ

2013 02 26 ROCK AND READ 030 ryo ラストページ


非常に惜しいバンドですよ。もっと作品をライブを見ていきたいバンドなのでね。
実に良作ですよ。このアルバムは。

CALLINGCALLING
(2012/12/19)
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[2013/02/26 00:27] | 9GOATS BLACK OUT
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2012 02 19 Karte


9GOATS BLACK OUT NEWシングル、『Karte』を聞きました。
購入したのはオフィシャルHPで買った、『Karte Limited Edition』です。

1曲目は“Table of the Mortal Sins” 。『大罪のテーブル』でしょうか。
“大罪”なのは誰なのか。激しい音とともに巡る言葉の数々は脳内に響き、自らの首を絞めるような苦痛の音。責め立てる言葉。
『能動的な不測死』、『腐りゆく時代にしたね』という歌詞から、
この出来事を、此の今を嘆いてはいるんだけれど、それを招いたのは本当は自分自身なのでしょう?
と、目を背けたい現実なのに、その眼前に『大罪』という料理が並べられているような。

2曲目“any” 。

本作の[本編]。
曲調はメロディがキレイなバラード。
歌詞の内容的に、過酷なのは現実で、過去に想いを馳せるような。…でもそれだと、美しかった過去に執着してしまって、現実を見ない・見たくないと思ってしまう。
1曲目で喩えるなら、現実には並べられた…立ちはだかる絶望のメニューが次々と目の前に運ばれてくる。
それが“any”歌詞中でも表されているのが、現実によって、美しかった過去が悲しい思い出にすら変わってしまうような。

……この曲からは、前向きな意志みたいなものは感じられず、どちらかというと“憂い”の感情・空気が渦巻いたままのような印象なんですけどね………。

3曲目“nude” 。

バラードかと思ったら、サビからの転調がカッコいい。
この『Karte』での救いを担ってるのがこの曲ですよね。

上記に“憂い”を感じると“any”を評しましたけど、“nude”の歌詞に『憂いへのアンブレラ』って書いてあるわ…。(意識せずに上記に書いてたよ…。ホントに。)

気を引くためにイジワルなことをしたり、ただただ相手への渇望を・愛情の要求を露わにしたり。不安からの動機だというコトに分かってる上で求めている。
現実が欠落し、過去も汚れてしまって、望むものが それをただ埋めるだけのものという醜い動機なのも分かってる上で求めている。

……けれど、それでもいいじゃないか。

…というのがこの曲だと思う。
“退屈”というのがこの歌で使われていることが とても重いことで。
言ってしまえば 生きることに飽きてしまったような。なにをするにも つまらない というのは、実に生気を失わせて、鬱々と澱んだ中を自覚的に彷徨っているしか術がないような。

[リンク] “退屈”(Wikipedia)

でも、そこからの解放。

『滲んだ思い出~』からの後半の歌詞、とても良いんですよ。
『汚れたほうが美しいと思うこともあるさ』
このフレーズだけでかなり色々な、過去も現実も救われていると思うの。

だから歌詞の前半にある『退屈にバイバイ』は、生きることに飽きた …と表されるような・死への思いにも取れるものだけど、後半の『退屈にバイバイ』は、それでも生きる という小さな希望を描いてるような。
そんな印象を受けました。

“Karte” (処方箋) というコトですけど、
ナインゴーツ・オフィシャル特典のポストカードのメッセージにあったように、『楽観的に生きることが出来ない数多くの悩める人たち』には、
かなり効果のあるものだと思いますよ。
3曲の構成ありきで、すごく音像が現れてるシングルです。



限定盤には、4曲目“Melancholy and the loneliness- "憂鬱と孤独" re-mix -”と、5曲目“Wish you - "願い" re-mix -”が収録。
前者はさらに感情がぐるぐる蠢くような。後者は荘厳になったような印象でした。


また、YouTubeの9GOATSチャンネルには、“any”のPVが公開されてて☆
演奏シーンがメインですが、なによりメンバー5人が出演してるのは初とゆー!
(」゜ロ゜)」<akayaーーー!!!

KarteKarte
(2012/02/14)
9GOATS BLACK OUT

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[2012/02/19 00:34] | 9GOATS BLACK OUT
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