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アルボムッレ・スマナサーラ 著、『不安なこの世を生き抜くために』を読みました。

印象としては、“不安”の存在自体に関しては肯定している という立場が取られているなと。
それはひとえに、昨今の社会不安がそのまま映し出されている、『どうしようもないこと』というコトでもありますし、仏教的視点で『無常』であるがゆえ、“安定”・“安心”なんていうものは元来 存在し得ないものなのだ。と。

そもそも 妄想がかき立てられてしまったら、不安なんて容易に抱いてしまうもので。
不安を感じてしまうものの大きくは、“今の立場”(主に仕事や家族)とその将来についての不安だけど、その将来なんて想定してないところから、不安の波を起こすこともできるもので。
たとえば自身の四肢が正常に機能するかどうかなど、日々の身体的な健康についても果敢な妄想を描けばいくらでも不安になれてしまうもので。
無常であり、いずれ朽ちるものであるならば、誠実・快活に今を生きる ということが大切だと説かれてます。

妄想して、うだうだと悩んでいるほうが逆に良くないというか。

また“自分主体”であるものの、人間そのものに安心をおいてはいけないというか。
自分自身の心も 怒ったり 悲しんだり 嬉しかったり 瞬間瞬間に移り変わっていくものだし、
他人の心・気持ちとかも(P.026 参照)、『安心できる人間関係など無い』とありましたし。

ところで私、こういう、『マイナスからの動機』ってあまり好きじゃない感じなんですね。
不安をもたらすもの が、絶 対 的 な も の で は 無 い も の ほ ど、そこからの行動が萎縮されたものになってしまうんじゃないか、って思うのです。
高圧的な人、また対極的にあまりに弱い性質の人。言ってしまえば、不安をもたらすものと、不安な気質の人。
こういう人との関係はもう“諦観”でしか無いんでしょうか。
精神的な気質というもの…というか、人の性格を他人が変えられるワケは無いんですけどね。
恫喝や脅迫的な態度・言動を行う人。何に対しても消極的・過剰に保守的な人。…どちらも“自分”しか見れてない人。っていうコトになるんでしょうか。
…という人と関わる際の態度としては、怯えであろうが、心を折ろうが諦めて接しろ というコトになるんでしょうかねぇ。
(…否定も肯定もしませんが、ただ“在る”という点だけ。)

個人間の人間関係を問わず、たとえば震災の問題とかもね。補償とか二重ローンとか。これも仕方なく自身の責任主体で考えて、諦めるべきなんでしょうか。行政はアテにならないのなら。

○○だから仕方ない。○○の所為でこうなったからどうしようもない。ってあまり好きじゃないんです。
(性格が親によって決まってしまうことも。昨日の『クローズアップ現代』見ててtwitterに書いたコトじゃないけどさ。)

でも、自分以外が発生源のあらゆる事象や存在は、そういうものなのだと 諦観ではあるけれど肯定的に捉えて動いていく っていうことが重要なんでしょうかね。
…これも所詮 狭い視野で比較して物事を計ってるからこういうふうに考えてしまうもので、過酷な状況にある人はもっといて、それを憎んで解決できるハズもないワケだし、
詳細を知らない私が勝手な想像で(それこそ妄想で)誰かを救うようなコトもできないもので。そんな中で小さな動きを示していく コトが大切なのかしらね。

3章では、“今”を生きることについてが主に書かれてあります。
『将来のためだけの人生はつまらないもの』(P.068)とか、
処するべきものを先延ばしにすることや、今現在そこまで必要ではないものに対してあれこれと考えあぐねるコト自体が勿体ないことである。とか。
“夢”というものに捉われることであったり。

また、自分のもの“私の”という自我に捉われることとかも無常であるにも関わらず 不安をもたらす一因であるとか。(これは過去の著書でも何度も記されてましたが。)

大体、全体を通して、今が全てで大切であるということと、自分本位で(当然、自己中心的で勝手な…という意味では無く)考えて→動くことが大切だと。
描いているものが思い通りになるワケが無いのは当たり前で。
『敵がいるなら味方にする』『世界を味方にしてしまおう』など、“いいとこ”や、“いいこと”を見つけて・自分のものにしてしまう(また逆に『付き合える相手(の質や数)は決まっている』ともあるので、“除く”ことが善処の一つである場合もあるのでしょうが。) 能動的に肯定感を一つずつ重ねていって、それを教養として実践していくことが なにより自分のために、自分を生きることになるんでしょうね。



不安なこの世を生き抜くために不安なこの世を生き抜くために
(2011/12/02)
アルボムッレ・スマナサーラ

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FC2blog テーマ:生きること - ジャンル:心と身体

[2011/12/15 05:25] | 書籍・雑誌
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